産まれたばかりの赤ちゃんには、通常、ベビーバスでの沐浴を行いますが、いつ頃から大人と同じお風呂で一緒に入浴できるの?と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなママたちに向けて、助産師さんのアドバイスを交えつつ、赤ちゃんのお風呂デビューの時期と入れ方のアドバイス、スキンケアにおすすめの赤ちゃん用入浴剤について、ご紹介します。

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思わず頬ずりしたくなるほど、すべすべな赤ちゃんのお肌ですが、実は肌トラブルを起こしやすいという特徴も。たとえば、赤ちゃんのお肌の厚さは大人の半分ほどで乾燥しやすく、ちょっとした刺激で湿疹ができてしまうことがあります。また、汗疹(あせも)も、よくある肌トラブルの一つです。こうした肌トラブルを防ぐためには、清潔と保湿が大切です。
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新生児期は、沐浴で清潔を保ちます。へその緒から菌が入ることを防ぐために、沐浴は清潔なお湯で行いましょう。また、赤ちゃんは体温調節が未熟なので、お湯の中で身体を温めながら洗ってあげることも大切です。沐浴卒業の目安は、生後一か月頃。一か月健診で問題がなければ、大人と一緒に湯船で入浴できるようになります。へその緒は、退院してから1週間ほどで自然に取れ、一か月健診の頃には、おへそがきれいに乾きます。この頃になると、入浴時に感染する心配もなくなります
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沐浴剤と入浴剤を混同している人も多いようですが、別物です。まず、沐浴剤の目的は身体を清潔にすること。石けんなどを使わなくても、沐浴剤を入れたお湯に浸かるだけで、身体を清潔にすることができます。これに対して入浴剤は、製品によって成分に違いがあり、香りによるリラックス効果、温浴効果、肌の保湿効果、肌トラブルをケアするための薬用効果など、期待できる効果もさまざまです。沐浴剤と入浴剤は使い方も違うので、使用前に確認しましょう。
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赤ちゃん用の入浴剤を使うメリットといえば、お風呂に入りながら、保湿ケアができること。入浴の目的は、お肌を清潔にして身体を温めることですが、実は乾燥の原因にもなります。たとえば、熱いお湯を使うと、もともと少ない皮脂が流されて、乾燥しやすくなります。また、洗いすぎも赤ちゃんのお肌に負担をかけ、乾燥の原因に。こうした入浴時の乾燥を防ぐためには、お湯の温度や洗い方に注意することが大切です。さらに、保湿効果などがある、赤ちゃん用の入浴剤を使うのも方法の一つ。身体を温めながら、手軽に保湿ケアをすることができますよ。

身体を洗うときに、冷えないように気をつけながら、お肌を清潔にしうるおいを保ってあげましょう。浴槽ではとくに次のことを心がけてみてください。
- お湯の温度は39℃前後が目安
- 長湯をしないように注意しながら、
成長に応じてお湯に浸かる
時間を徐々に伸ばしていく - お肌の状態によって
赤ちゃん用の入浴剤を使う
お肌を観察することや、ふれあいを通してコミュニケーションをとることも、
意識してみてくださいね。毎日のお風呂が、より充実したスキンケアタイムになるでしょう。
執筆:原尻風葵〈助産師・保健師・看護師〉